
ここからファイアパンチやチェンソーマンに繋がったのか…
「ファイアパンチ」「チェンソーマン」。
最近では「ルックバック」を発表された藤本タツキ先生の初短編集「17-21」。
17歳から21歳までの作品という意味のタイトルだと思われますが、まさに「藤本タツキの原点」が感じられる一冊となっています。
人間を捕食する宇宙人が登場する「庭にはニ羽ニワトリがいた。」。
「セックス」というワードが10回以上登場する「佐々木くんが銃弾止めた」。
ただ好きな娘に告白する1話「恋は盲目」。
虐待されて育った少女が殺し屋となり、依頼者であり標的となる男性に恋をする「シカク」。
それぞれが「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」に繋がる作品である、と感じられる短編となっています。
では、具体的にどのような話となっているのか?
順番に見て行きましょう!
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「藤本タツキ短編集17-21」とは
タイトル: 「17-21」
発売日:2021年10月4日(月)
価格:484円
藤本タツキ先生の初短編集です。
初投稿作となる「 庭には二羽ニワトリがいた。 」。
2013年7月期 第5回クラウン新人漫画賞審査員特別賞受賞作である「佐々木くんが銃弾を止めた」。
2013年11月期 第9回クラウン新人漫画賞佳作受賞となる「恋は盲目」など、藤本タツキ先生の初期作品が収録されています。
「藤本タツキ短編集17-21」 のあらすじ内容
庭には二羽ニワトリがいた。
人間が大好物な宇宙人がやって来て人類が捕食の対象となり支配された、という話。
宇宙人は鶏を食べないのでしばらく「鶏のフリ」をしてユウトとアミは生き延びますが、鶏が好物な転校生がやって来て二人は大ピンチになります。
果たしてユウトとアミは生き延びれるのか?
飼育係の宇宙人 陽平はどうするのか?
非常にシュールなテーマながらも、ドタバタなアクションもあるコメディマンガ。
「藤本タツキ先生が初めてキレイに原稿を描いた」作品となっています。
佐々木くんが銃弾止めた
大好きな川口先生の授業を受ける佐々木。
そこに高校時代川口先生に振られた男が逆恨みし、銃を持って教室に入ってきます。
川口先生に振られたせいで人生をむちゃくちゃにされた、と銃を向ける逆恨み男桑野。
川口先生が好きな佐々木は止めようとし、逆に桑野に撃たれる…
90%が教室の中での展開で動きがないのですが、スゴく激しい作品。
藤本タツキ先生は、この短編集の中で一番好きな作品と語られています。
恋は盲目
ユリが好きな生徒会長 伊吹。
今日告白しなければずっと片思いのままだ、と考え告白を決意するところから始まります。
様々なイベントにぶつかり妨害されますが、告白一直線な伊吹。
最終的には、その告白が地球を救う事に!?
藤本タツキ先生らしい独特なギャグ漫画。
シカク
両親から虐待され続け育った殺し屋少女シカク。
1億円出すから自分を殺せ、と依頼してきた相手は吸血鬼で殺せません。
痛い思いをさせたのに殺せなかった事に申し訳なさを感じるシカク。
そんな自分を許し受け入れてくれた吸血鬼依頼者に、恋をしてしまいます。
果たして、シカクの運命やいかに?
藤本タツキ先生が39度を超える発熱をした時にネームを描いた作品。
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「藤本タツキ短編集17-21」 の感想


藤本タツキ先生の初期の作品集である「17-21」。
「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」とは距離は感じますが、「ここから始まった感」は感じられました。
全ての作品に共通する「恋」。
「シカク」以外には女性に想いをよせる少年が登場しますが(庭にはは微妙)、女性を思う少年が登場しています。
さらに「セックス」というワードの連呼。
ここには「チェンソーマン」が感じられます。
「人間の捕食」「虐待されて育った主人公」などは、「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」に繋がっていますよね。
この辺りに「藤本タツキ先生の初期衝動」があるのかな、と察せられます。
そして「突拍子も無い設定」というのも、初期からあったようです。
「庭にはニ羽ニワトリ」の「鶏の被り物をしていれば宇宙人に気付かれない」という設定は、とんでもないですよね!(笑)
「佐々木くんが銃弾を止めた」の「川口先生が神様」という設定も非常に面白いです。
これ、ファイアパンチの「アグニは神様」を連想しましたよ。
「シカク」の殺し屋少女と吸血鬼というマッチングも、突拍子も無い設定に感じました。
この辺りはそれまで観られてきた映画や作品の影響もあるのでしょうが、才能もあるのではと感じましたよ。
「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」を読まれているファンには必見な短編集であることは間違いないでしょう!
「佐々木くんが銃弾を止めた」の月面着陸した佐々木くんの描写に「チェンソーマン」の地獄を連想したりと、けっこう楽しめると思います(笑)
藤本タツキ先生の原点は、間違いなくここにある。
必読本ですよ!\(^o^)/



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